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2016年04月28日

エイジングケア

老け顔の原因は、歯と口周り?

先日、日本抗加齢医学会主催の「アンチエイジングセミナー」でお会いした、歯科医師の山本美智子先生から、ご本人が執筆された書籍を頂きました。

その山本先生は、実年齢からは程遠く、若さ溢れる活動的なイメージの女性です。一目見て、何かのアンチエイジング法を実践されているな!と、強い印象を持ちました。

 

頂いた書籍には、その若さの秘訣と実践内容が書かれているに違いない!と思い、一気に読み上げたのですが、歯科医師、女性ならではの気づきを含んだ素晴らしい内容でした。

今回は、書籍の内容を一部紹介しながら、即実践できる「口周り」のアンチエイジング法についてお話したいと思います。

 

「ほうれい線が1cm伸びると6歳老けて見える。」

「歯が黄ばむと7歳老けて見える。」

「歯肉が下がると10歳老けて見える。」

 

このように、山本先生は「見た目の老化には、歯と口周りが大きく影響する」とおっしゃっています。

そして、恐ろしいのが歯周病とのこと。深刻な病気ではないからと放っておくと、糖尿病や動脈硬化、肺炎のリスクも高まるなど、全身に大きなダメージを与えてしまう。また、近年では認知症との関係も指摘されているといいます。

 

▼ほうれい線による見た目の違い

ほうれいせん

確かに、虫歯になって自分の歯が減ると、噛む力、咀嚼力が落ちて人相も変わって行きます。極端ですが判り易い例をあげますと、歯が無くなった人は、顔も上下にクシャッと縮み、一気に老人顔になります。アンチエイジングを目指す私たちにとってはとても怖いことです。

 

歯や口周りの健康には、まずは、歯磨きでプラーク(歯垢)をきれいに落とすことが大切と述べています。なにしろプラークには1mgに10億個にも及ぶ種々の細菌が棲んでおり、虫歯や歯周病の原因となっているというから驚きです。

また、歯周病は成人の約8割が罹患していると言われ、鏡を見て歯肉が赤く腫れていたら可能性は大です。出来るだけ早く、近くの歯科クリニックで受診しましょう。「まだ大丈夫、時間が出来たら治療に行こう」では遅いのです。歯周病菌は口の中だけでなく体全体に回り、万病を引き起こす準備が進行していることになります。特に50代を過ぎたら油断は禁物です。

 

さて、状況の悪化を防ぐ守りの手立てをしたら、今度はいつまでも若く美しく見えるための、攻めのアンチエイジングです。

 

書籍では、現在のアンチエイジング医学の2つの大きな柱が紹介されています。1つ目は、「カロリーリストリクション」です。カロリーの摂取量を通常の70%ほどに減らすと、寿命が延びると言われています。2つ目は、「酸化ストレス説」です。これは、老化の犯人は活性酸素だという理論です。(活性酸素による老化を防ぐには、鮭やトマトの赤い色、ピーマンの緑、カボチャのオレンジなど、カラフルな食品に含まれる抗酸化物質を摂取することが大切です。)

この2つ以外に、男性の私が興味を持ったのは、女性ならではの発想からくる以下のアンチエイジング法です。

 

それは、笑顔を作ることによるアンチエイジング法です。

笑顔を作ることは顔の筋訓練になり、口角が上がり、美しくなる。さらに免疫力も上がるので一挙両得となる。という考えです。

 

このためのエクササイズが、写真付きで解説されています。

美人笑顔エクササイズ①:舌往復運動で二十顎をやっつけろ!

②上を向いて歩きましょう運動でたるみ解消!リフトアップ効果大!

③唾液腺マッサージであごがシャープに!歯周病予防にも!

④全顔エクササイズで小顔効果大!

⑤割り箸エクササイズで美しい笑顔になる!

 

これらのエクササイズは、ほうれい線の改善にも繋がり、顔全体が引き締まって見た目のアンチエイジングに大いに役立ちそうです。それを継続した結果は、現在の山本先生ご自身が証明しています。

▼⑤の割り箸エクササイズ写真 2016-04-28 11 04 35

その他にも、「歯と笑顔の法則」が非常に判りやすく紹介されています。

 

その中で私が実践していたのは、1日3回、大小2本の歯ブラシの歯磨き(最初は通常の歯ブラシで歯磨き、次はデンタルリンスを口に含み、よく行き渡らせた後に小さな歯ブラシでブラッシングする)、それと5~6年前から3ヶ月ごとに歯科クリニックで検診とクリーニングをしています。確かにそれ以来、歯関連のトラブルはメッキリ減り快調です。

 

一時、「芸能人は歯が命」という言葉が流行りましたが「私たちも歯が命」です。口から入ったもので私たちの身体は出来ているのですから・・・。その入り口にトラブルを抱えたら、美しさはもとより健康面でも大きなトラブルを引き起こします。

中国にも「福は口から」という言葉があります。

 

最近、「かかりつけ医師」「かかりつけ薬剤師」を持つことが奨励されていますが、私は、身体の入口、歯、口回りの指導者として、「かかりつけ歯科医師」を持つことをおすすめしたいと思います。

 

 

文献:『歯と笑顔の法則』     徳間書店     山本美智子 著

 

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※番外編コラム筆者紹介
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サンプライズ株式会社
代表取締役社長:元井益郎
薬学博士、薬剤師、NR(栄養情報担当者)、日本抗加齢医学会認定指導士。
1946年生まれ。東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行っている。趣味は山登りとマラソン。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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