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2021年01月14日

エイジングケア

これからのために、脳のアンチエイジング習慣を!

SN2101会長記事画像_ブログ用脳の使い方で認知症を予防できる!?

少子・高齢化が一段と進む21世紀の最重要課題は認知症問題と言われます。そこで今回は、認知症予防のための「脳のアンチエイジング習慣」についてお話しします。

まず「ナン・スタディ(修道女研究)」という、認知症に関する有名な研究をご紹介します。その研究は、アメリカのノートルダム教育修道女会に所属する、75~106歳の修道女678名を対象にして行われました。

対象者は、年1回、身体能力と精神能力の詳しい検査を受け、修道院に保管されている個人記録や医療記録も提供されました。また、本人たちの了解を得て、死後、脳の解剖を行いました。そして、その調査結果には、教育水準とアルツハイマー病の関係が如実に表れていたのです。

一例を紹介しましょう。この研究の協力者の一人で、101歳で亡くなったシスター・マリーは、認知症と見られる症状もなく、亡くなる直前まで、知能テストで高得点を獲得していました。ところが、死亡後の病理解剖では、彼女の脳はアルツハイマー病にかかり、委縮が進んでいたことが分かりました。

アルツハイマー病にかかりながらも、認知症と見られる症状が発現しなかった理由は、彼女が若い頃から老年期に至るまで、知的な活動を活発に行っていたからではないかと言われています。

この結果から考察されるのは、日頃の脳の使い方次第で、脳の萎縮した部分を、他の部分によって補うことができるということです。

 

脳のアンチエイジング習慣

前述の研究結果からも分かる通り、脳を使うよう努力することが、認知症の予防には大切といえます。様々な「学び」は、脳を使い、認知機能の維持、認知症の予防に大きな影響をもたらす可能性があると言われています。年齢に関わらず、何かを学ぶ機会を積極的に作るようにしましょう。読書も立派な知的活動です。

また、認知症を引き寄せると言われる、次のような危険因子もありますので、日常生活で減らす努力をしましょう。中年期では、①難聴、 ②高血圧、③肥満。高齢期では、①喫煙、②抑うつ、③運動不足、④社会的孤立、⑤糖尿病と言われています。

私がオススメするのは、心にトキメク目標を持ち、継続して運動することです。危険因子の運動不足はもちろんのこと、肥満、高血圧、糖尿病をも改善、さらにイキイキと目標に向け努力することで、脳に良い影響を与えるでしょう。運動に必要な筋力や骨を強化する食事も忘れずに。

脳のアンチエイジング習慣で、あなたのこれからの人生は大きく変わるでしょう!

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR・サプリメントアドバイザー/日本抗加齢医学会認定指導士/毛髪診断士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。74歳になるが、自称年齢は50歳。2017年6月、デナリ(マッキンリー)に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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