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2019年10月10日

エイジングケア

人間はなぜ老けるの?その防止策って?

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人は誰しも老いを迎えます。しかし、老いを防止して、できるだけ長く元気でいられたら、どんなにいいでしょう。今回は、老化の原因とその防止策についてお話しします。

 

老化の原因とは?

私たちが生きるために必要なものに、酸素とブドウ糖(糖質)があります。その2つが結びつくと、水、二酸化炭素、エネルギーが生産されます。しかし、その生産過程で、酸素が原因の「酸化」、ブドウ糖が原因の「糖化」という作用が起こります。これが共に体を傷つけ、老化させるのです。

酸素による酸化とは、例えば、バナナの皮をむいておくと表面が黒く変色しますが、それを酸化と言います。人間では、体が錆びることと言えます。

次に、例えばホットケーキを焼くと、こんがり焦げ目が付きますが、これを糖化と言います。

私たちの体では、余分な糖が体を構成するタンパク質と結びつくと、AGEと呼ばれる終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)というものが作られます。これが人間の糖化です。

AGEは、肌のハリを支えるコラーゲン繊維を老化させ、シワやたるみの原因となったり、血管のタンパク質を変性させ、多くの病気や老化現象のもとになったりすると言われています。

 

食べ物で老化を防止しよう

酸化や糖化から身を守り、老化を防止する方法をご紹介します。

体が酸化して錆びることの防止策は、それに対抗する抗酸化物質の積極的な摂取が有効です。抗酸化物質は、野菜や果物、キノコなどに含まれます。具体的には、トマトのリコピン、たまねぎやにんにくの硫化アリル、オレンジのフラボノイドなどです。

体が糖化して焦げることの防止策は、2つあります。1つ目は、主食のお米やパン類ではなく、砂糖たっぷりの缶コーヒーや清涼飲料水、お菓子、ケーキなどを減らし、糖質が余剰とならないよう注意することです。

冒頭で述べたように、糖質はエネルギーを産生し、日常の活力源となるため、全く摂取しなければ力も出ない状態となります。主食の糖質に関しては、きちんと摂るようにしましょう。

もう1つの糖化防止策は、AGEが多い食品を避けることです。AGEは高温で調理すると大きく増えます。一番良いのは生食です。火を通すなら、煮る(茹でる)が良いでしょう。焼いたり、揚げたりして高温になるほど、AGEは増えていくので注意して下さい。お肉も、シャブシャブより鉄板焼きの方がAGEは増えるのです。

日頃何を食べるか、どのような調理をした料理を選ぶかによって、老化にも大きく影響が出ます。是非、老化防止にお役立て下さい。

参考文献:『医者が教える食事術 最強の教科書』 ダイヤモンド社 牧田善二著

『日本人のための科学的に正しい食事術』  三笠書房  西沢邦弘著

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR・サプリメントアドバイザー/日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。73歳になるが、自称年齢は55歳。2017年6月、デナリ(マッキンリー)に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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