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2019年09月12日

エイジングケア

今さら聞けない・・・「フレイル」って何?

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超高齢化社会におけるフレイル問題

あなたは、「フレイル」という言葉を聞いたことがありますか?

フレイルとは、厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに運動機能や認知機能等が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態である。一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像。」とされています。

わかりやすく言うと、下の図のように、健康な状態と、日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。フレイルは、今後、更に進む日本の超高齢化社会にとって大問題です。

▼図:フレイルの位置づけと流れ

フレイル・イラスト(コラム)ブログ用

フレイルから寝たきりなどの要支援・要介護状態に進むと、本人のQOL(生活の質)は著しく落ち、家族の負担が増え、介護費も莫大となります。日本人は、平均寿命では世界のトップクラスですが、要支援・要介護の期間(平均寿命から健康寿命を引いた期間)は、下の表のように長いことが特徴です。

▼表:要支援・要介護の期間(2016年)

要支援・要介護の期間(コラム)ブログ用

 

フレイル対策には「運動」と「食」!

フレイルの対策には、まず、以前の自分と現在の自分を比較して、どのような差異があるか認識することが重要です。

こんな方は注意しましょう。①最近、走ると息切れする。②前よりも疲れやすくなった気がする。③外出するのがおっくうなときがある。④最近、ちょっと痩せてきた。あなたは大丈夫でしょうか?

それらに気づいたら、早めの対策が必要です。健康のためには、図にもありますように、「歩く・動く運動」と「バランスの良い食事」が不可欠です。

お気づきの方もいると思いますが、「運動」と「食」は、アンチエイジングの基本でもあります。フレイル対策は、簡単に言うとQOLがマイナスにならないように目指すことです。しかしアンチエイジングは、それとは真逆に、「より若く、より美しく」を目指す積極的アプローチです。

あなたには、自分自身のトキメキ目標を持って頂き、自分に適した運動、バランスの良い食事を心がけ、これらを粘り強く継続してアンチエイジングに挑戦して頂きたいものです。それがより強力なフレイル対策になること間違いなしです。

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR・サプリメントアドバイザー/日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。72歳になるが、自称年齢は54歳。2017年6月、デナリ(マッキンリー)に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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