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2019年07月11日

エイジングケア

腸をキレイにして、肌までキレイに!

1907SN会長図

今回は、今、注目を浴びている腸と肌の関係について述べたいと思います。

 

現代人の腸内環境は悪化している

まず、腸についてご説明します。腸には100兆個を超える腸内細菌が棲んでいます。それらは次の3つ、ヒトの体に有用な働きをする乳酸菌などの「善玉菌」、逆にヒトを老化させ、生活習慣病の引き金となる有害物質を作る「悪玉菌」、腸内細菌のパワーバランスを日和見する「日和見菌」に分類され、わたしたちの腸内環境を左右します。

また腸には、全身の免疫細胞の約6~7割が集まっています。さらにヒトの腸は、脳と迷走神経で繋がっている臓器であることから、「第二の脳」とも言われます。

そのような重要な臓器である腸ですが、現代人の腸内環境は明らかに悪化していると言われています。それには多くの要因が関係しており、中でも私が一番注目しているのは、お米中心から肉の多食などへの食生活の変化です。

前述の悪玉菌は、肉類のたんぱく質を好んで食べて力を増していき、有害物質を発生させます。便秘などで腸内にそれらが留まると、毒を溜め込んだような状態になります。すると腸に集まっている免疫細胞の活性も低下します。さらに腸と脳は繋がっているため影響を及ぼし合い、一例として、便秘があると不安やうつ症状まで起こりやすいと言われています。

腸内環境の悪化と免疫力の低下は、がんが、日本人の主要死亡率において1位で高止まりしている状態に表れています。その証拠に大腸がんは、1950年からの50年間で、女性は約8.5倍増えて死因の1位、男性は約11倍増えて、2位の胃がんに肉薄する3位です。

 

肌のキレイな人は腸がキレイ!?

人間の身体は、曲がりくねったチクワのようだという考え方があります。それはチクワの内側の穴を、食道から胃、腸、肛門だとすれば、外側は肌(皮膚)であり、内側と外側は繋がっているという考えです。内側の腸が汚れていると外側の肌も汚れ、逆に肌がキレイな人の腸はキレイというわけです。この考え方に私も同調します。

私は今までの経験から、顔にオデキが沢山できる肌をしている人は、がんで亡くなることが多いと感じていました。そこである時、著名ながん専門医の先生にお尋ねしました。「顔の表面にオデキができやすい人は、体の内側も汚れていて腫瘍(オデキ)ができやすいのではないですか?」と。先生の答えは「その通りです!」。

まずは現代人を悩ませている、体の内側の腸に留まる毒を抜くことです。それができれば肌までキレイになります。免疫力も上がり、日本人死因トップのがんからも遠ざかります。さらに腸が快調になれば脳も快調になります。次回は、腸から具体的に毒を抜き、腸を快調にする方法について述べたいと思います。

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR・サプリメントアドバイザー/日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。72歳になるが、自称年齢は54歳。2017年6月、デナリ(マッキンリー)に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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