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2018年10月18日

エイジングケア

脚を鍛える運動で、はつらつ元気にロコモ対策!

SN1810会長記事イラスト (2)

脚は「第2の心臓」

最近、ロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)という言葉がよく使われます。ロコモとは、筋肉や骨、特に脚の筋肉の衰えが原因の、要介護または要介護のリスクが高い状態を表す新しい言葉です。50歳以上の人に運動器の障害が多発していることがきっかけで提唱されました。確かに腰椎の骨折などで長期入院すると、脚の筋肉が衰え、そのまま寝たきりになるなどの話はよく聞きます。

脚は「第2の心臓」とも言われています。心臓から遠いところにある脚ですが、歩行することで、心臓から送られてくる血液を更に全身の隅々まで送り届けるポンプの働きをしています。また血液を心臓に押し戻す役割もしています。脚は、体の健康に大きく関わる存在なのです。

 

脚を鍛える運動でロコモ対策

ロコモ対策としては、脚の筋力の衰えを防ぐため、日常生活において積極的に歩いて鍛えることです。また筋肉を作る材料となる良質なたんぱく質(赤身肉、鶏胸肉、乳製品、鶏卵、ナッツ、大豆、日光を浴びたキノコなど)の摂取も大切です。すると心臓への血流が良くなる→心臓が元気になり働きが活発になる→全身の健康につながる。このような流れが生まれます。

逆に、脚は使わないと少しずつ衰えていきます。衰えていくとますます歩かなくなり、ロコモへと進む悪循環に陥ります。無理せず少しずつ鍛えましょう。鍛えれば鍛えるほど丈夫になります。

ところで、「脚」と「心臓」には大きな違いがあります。心臓は意識的にコントロールできませんが、脚は意識的に動かすことができます。つまり、脚を動かすことの継続で、意識的にコントロール出来ない心臓を元気にすること、鍛えることが出来るのです。

加えて運動の効果で、脳の血行も良くすることで鍛えることができます。脳の「海馬」の神経細胞が増加し、脳の代謝が促進されることもわかっています。また速歩など中程度の運動は、血液循環が急激でなく、心拍数や血圧を上昇させる必要がないため、規則的継続で血圧の降圧作用が生じ、血圧が正常化することがわかっています(個人差はあります)。

脚を鍛える運動は、心臓や脳をはじめ全身の健康にとても大切なのです。筋肉の衰えを感じたら、ロコモ対策でさらに鍛えて、はつらつ元気な毎日を送りましょう。ただし中高年の運動は、ウオーミングアップを十分に行うこと、冬は防寒対策をしっかり行うことが不可欠です。

参考文献:『人生を好転させる発想と習慣32』 日之出出版  天野 暁・荒井ヒロ子 著

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR・サプリメントアドバイザー/日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。72歳になるが、自称年齢は54歳。2017年6月、デナリ(マッキンリー)に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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