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育毛・美髪物質「IGF-1」を増やす食品

      2017/05/12

IGF-1増やす食品イラストこれまでに、IGF-1(インスリン様成長因子-1)という体内物質が、髪を増やして綺麗にする作用だけでなく、アンチエイジング効果、健康効果を持つことをお伝えしました。

このIGF-1を増やす方法として、前回は唐辛子の辛味成分であるカプサイシンと大豆に含まれるイソフラボンをご紹介しました。この両者を同時に摂取することで胃腸の知覚神経が刺激され、IGF-1が増加します。

さらに研究を進めると、他にも知覚神経を刺激する食品成分があることがわかってきました。今回は、知覚神経を刺激してIGF-1を増やす食品をご紹介したいと思います。それは、「ピリ辛」と「和食」にあります。

 

 よく医者が言う “刺激物は、控えたほうが良い”は、ウソ!

よく胃潰瘍が見つかると、医者から“刺激物は控えるように”といわれます。刺激物でも、確かに“しょっぱいもの(塩分)”は控えたほうがよいのですが、“ピリ辛のもの”は適量摂取が胃にも髪の毛にもよいということが分かっています。

事実、唐辛子摂取で胃炎が改善したことが報告されています。医者が言う、刺激物は控えてという言葉には、何の科学的根拠もなく、「唐辛子を食べると、胃炎と同じような症状がでるから」程度の認識で言っているのです。

唐辛子が胃炎を治すことが分かっているので、もう少し深く考えると、胃炎の痛みとは、胃でIGF-1が増えて、炎症を治そうとする反応だということになります。

現代の医学では胃潰瘍の際に唐辛子を食べることを禁じていますが、さらに困ったことに、IGF-1を増やす作用のある胃酸を止める治療を行ってしまいます。

胃酸は、知覚神経を刺激するので痛みを出しますがIGF-1を増やす作用があります。この治療では、胃炎の痛みは取れるが、IGF-Iが減ってしまい、胃炎は治らないということになってしまうのです。

 

ピリ辛の食品でIGF-1が増え、 育毛効果が!

私の研究で、カプサイシン以外にも、生姜に含まれるジンゲロール、わさびに含まれる6-MS芥子油、およびニンニクに含まれるS-アリルシステインなどの、ピリ辛食品には、知覚神経刺激作用があることが、わかりました。

わさび3.5gに含まれる6-MS芥子油と豆腐半丁に含まれるイソフラボンを男性型脱毛症型12人の人たちに6ヶ月間摂取してもらうと、その75%の人たちに育毛効果が認められました。

わさびをすりおろした時に発生するツンとする香りは、6-MS芥子油というものによるもので、この香りを嗅ぐだけでも体内のIGF-1が増えることもわかりました。将来は、この物質を利用したアロマセラピーによっても育毛が期待できるかもしれません。

ちなみに、IGF-1には、鎮静作用もあります。少し前に、激辛食品ブームがありましたが、不況などの社会的ストレスが大きい時には、人々は自然と激辛食品を欲するようです。

我々は、無意識に激辛食品を食べると鎮静されることを知っているのかも知れません。カプサイシンを含んだサプリメントは、育毛以外にも、ストレス緩和にも役立つと思われます。

 

ピリ辛食品以外の食品で、IGF-1を増やすものは?

さらに研究を進めると、ピリ辛以外の食品でも、IGF-1を増やすものが見つかりました。紅鮭に含まれる赤い色素であるアスタキサンチン、海藻類に

含まれるフコイダン、海苔に含まれる海苔ペプチド、卵黄中のフォスファチジルコリンなどです。

アスタキサンチンを3カ月間、5人の男性型脱毛症の方に摂取してもらうと、すべての方に育毛効果が認められました。

アスタキサンチンは、テレビのコマーシャルでもよく見かける有名な化粧品に使われていますが、その化粧品の美肌効果もIGF-1を増やすことによって発現しているのでしょう。

海藻成分のフコイダンにも、IGF-1を増やす作用があることが分かりました。昔から、海藻を食べると、髪の毛が黒くなると言われていますが、これも本当のようです。

イソフラボンを含む味噌も、当然、IGF-1を増やす食品です。中でも、愛知県三河地方で作られる八丁味噌は、豆味噌の中でも、IGF-1を増やす作用が強力です。

八丁味噌は、ふつうの豆味噌に比べて、発酵を終えてから熟成期間を2~3年おくのが、その製法の特徴です。この期間に、味噌の中のイソフラボンの糖がはずれて、アグリコン型のイソフラボンへ変化します。

糖が付いたイソフラボンは、カプサイシンによる知覚神経の刺激効果を高める働きがありますが、アグリコン型のイソフラボンは、そのものに知覚神経刺激作用があります。

また、白米にはカロリーしかありませんが、玄米の胚芽部分には、ビタミンB1、GABA、γ―オリザノールなどの知覚神経刺激作用を持った成分が含まれており、育毛効果も期待できます。

 

ピリ辛食品以外は、知覚神経の刺激効果を高めてIGF-1を増やす

ここでご紹介した、ピリ辛ではない食品には、カプサイシンのような、胃の刺激作用はありません。これは、ピリ辛のものは、知覚神経を直接刺激する作用があるのに対して、ピリ辛でない食品は、知覚神経の刺激を高める働きがあるからなのです。

これらは、体の中にある、生理的な刺激成分の働きを助けて、IGF-1を増やしていると考えられます。

今回は、主に和食を中心に、唐辛子や大豆に加えて、古くから食べられている伝統的なIGF-1を増やす食材をご紹介しました。和食は、日本人の健康維持と育毛効果を備えた優れた食事と言えます。

次回は、和食以外にもあるIGF-1を増やす食べ物をご紹介します。

 


 

コラム筆者:岡嶋研二

名古屋Kクリニック院長。

1978年、熊本大学医学部卒業。その後、熊本大学で医学博士の学位を取得し、ウイーン大学医学部留学を経て、2005年に名古屋市立大学大学院医学研究科教授に就任。2012年、自らの血液学研究の中で、偶然に見出した研究成果を脱毛症治療に応用するために、名古屋Kクリニックを開院。

世界で初めての理論で、これまでに不治と言われていた重症の脱毛症の治療に成果を収めており、脱毛症で悩む幼児から高齢者まで、多くの患者が、日本全国から来院している。著書に“髪がみるみる生える、ふえる、きれいになる25の習慣”(主婦の友社)、“薄毛の食卓”(マガジンハウス)など多数。

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